13期12回 日本一の足袋産業と行田の歴史

行田市文化財保護課の中島洋一課長に、300年の歴史を持つ行田足袋の栄枯盛衰を講義いただきました。

中島洋一課長には6月に「郷土の歴史ツアー」で成田氏関係史跡をご案内いただき、講座「郷土の地形と成り立ち」で古墳や稲作などについてお話しいただき、行田の歴史について今回で3回目になります。毎回、その博識と流暢な講義に感服しております。

さて、今回の講義概要については、以下、資料タイトルを列記してお伝えします。

  1. 行田足袋の起源 江戸時代1700年前半~
  2. 城下町の衰退と足袋産業の勃興 明治初頭1873年~
  3. 足袋産業の発展 明治後半1897年~
  4. 家内制手工業から工場制工業へ 明治末1909年~
  5. 全盛期の足袋産業 昭和初期1926年~
  6. 戦時下の足袋産業
  7. ナイロン靴下の登場と産地転換 戦後
  8. 繊維産業の衰退

この歴史講義の間に、足袋蔵の話(例えば、行田の約80棟の足袋蔵は日本遺産であるが、安価な西洋屋根の蔵が多い。行田足袋蔵ネットワークの設立)、足袋の作り方の話(ドイツから輸入のつま縫いミシン、低賃金職人の苦労)、テレビドラマ「陸王」と足袋シューズ・きねや無敵の話、大規模生産にむかわず小規模分業経営に向わせた行田人魂の話、ご当地グルメ「ゼリーフライ」は足袋工場女工さん向けの発明だった、などなど、沢山の興味深い話を織り交ぜていただき、飽きることない2時間でした。

 

中島洋一課長、大変ありがとうございました。

 

足袋の街行田が永遠たるには足袋以外の産業、例えば、広大な田畑を利用したエネルギー産業とか、荒川・利根川の風光および水利を生かした健康産業などへの転換が必要なのかもしれない。(個人的な意見)

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