第12期生(2学年)の友好都市訪問(白河市史跡めぐり)が実施されました。

行田市民大学第12期生(2学年)の第14回講座、第2回視察ツアー友好都市訪問(白河市史跡めぐり)が小春日和の11月10日(木)に実施されました。

行田市は、文政6年(1823)3月24日発令の三方領地替という譜代大名同士による交換転封の歴史的関係から平成10年(1998)11月9日に白河市、桑名市と友好都市を締結しています。忍藩主 阿部正権まさのり➝白河藩主へ 白河藩主 松平越中守定永さだなが➝桑名藩主へ 桑名藩主 松平下総守忠堯ただたか(松平家9代)➝忍藩主へ 理由は松平定信(松平定永の父、元老中首座、8代将軍徳川吉宗の孫)の要望であり、江戸幕府の突然の命令により9月末に各城の受け渡しが行われました。

検温、アルコール消毒などのコロナ感染対策をして行田市総合体育館駐車場を午前8時に出発し、小峰城、南湖公園、まほろん、白河の関跡など盛りだくさんな見学と福島県土産品「ままどおる」購入で全国旅行支援の地域クーポンを使い切って、定刻どおり午後7時無事に到着しました。

出発して間もなくの今日1日お世話になる運転手さん紹介など挨拶儀礼の中で、理事長からこれから訪問する白河市と行田市との相違(比較)のお話がありました。年間予算:247億円/287億円(内、市税:104億円/90億円、地方交付税交付金44億円/68億円) 人口:78,000人/58,100人 市の花:菊・蓮/梅 市の木:銀杏/赤松 市歌:勝手にメロデイーを流せない/「この街が好き」 行田市では、公共施設をはじめ市民の集う場所に菊・蓮が無い。銀杏の木も見当たらない。一方で白河市は梅と赤松で統一感が見られる。市政の「シンボル」が「郷土愛」を育む、との話が頭に残りました。公民館ホールの壁に行田市が輩出した偉人11名(市外で活躍した6名、市内で活躍した5名)の顔写真が掲出されているがその業績は知らない。郷土が生んだ偉人、シンボルの教育がなされていないため郷土愛も育まれないのだと思いました。

小峰城と小峰城歴史館 樹形の整った赤松がアクセントの駐車場でバスを降り2010年国の史跡に指定された小峰城を見学。ツーリズムガイド白河のガイドさんの引率に従い、全員で記念撮影、左右に広がる石垣に目を奪われました。目を右に移動すると石垣の右端に三重櫓がありました。清水門を入り、江戸時代の絵図、図面により木造で復元された前御門を潜り抜け本丸跡へ、そして三重櫓に登る。2011年の東日本大震災で崩落、修復された石垣(10か所)を見学。小峰城歴史館では、第12代藩主の松平定信時代の小峰城を再現したジオラマとVRシアターで江戸時代の小峰城がCGで復元された立体映像で200年前の城内を体感しました。

南北朝期に結城親朝により築かれ、初代白河藩主丹羽長重が寛永9年(1632)に改修した梯郭式の平山城。7家21代が居城し慶応4年(1868)戊辰戦争白河の闘いで一部焼失。

忍城は基本的に堀に囲まれた構造を維持した平城でした。

南湖公園 駐車場でバスを降りると、湖面周囲に時代を経て立つ赤松の巨木に迎えられました。湖面越しに雄大な那須連峰を望み、老赤松と紅葉を味わいシャッターを切りました。大正11年(1922)渋沢栄一の援助のもと建立された南湖神社に参拝し季節限定の御朱印をいただきました。境内に定信ゆかりの「松風亭蘿月庵」、南湖築造の際に植えられたと言われる「楽翁桜」が紅葉していました。

享和元年(1801)12代藩主松平定信の身分の差を超えて誰しもが憩える「士民共楽」の理念のもと築造された日本最古の「公園」(国史跡、名勝)

水城公園も世が世であれば史跡になっていたのかもしれません。



 

昼食・京橋 鍋の具は福島のそばならぬうどん。デザートも意表をつく西瓜。冷たい天ぷらでしたが13時を回った空腹も相俟って美味しくいただきました。

まほろん(福島県文化財センター) 展示順に特色がありました。入口の懐かしい昭和の時代から明治、江戸、古墳時代へと遡る展示です。見学時間の制約から縄文時代の家など屋外にある展示施設を見ることができず残念でした。

愛称の「まほろん」は優れた良いところを意味する「まほろば」とあこがれを満たす意味の「ロマン」を重ねた言葉で、「歴史へのあこがれを満たす良いところ」を意味するそうです。

白河の関跡 奥州三古跡の一つに数えられる白河関。箱根の関所のイメージを持っていた自分が恥ずかしいです。奈良時代から平安時代ころに機能していた国境の関で人や物資の往来を取り締まる機能を果たしていたようです。律令制の衰退とともにその機能を失いましたが、古代より「歌枕」として文学の世界で都人の憧れの地となり能因、西行、芭蕉など時代を代表する歌人、俳人が多くの歌を残しています。関跡に残る義経伝説、樹齢800年と言われる「従二位の杉」、山藤の巨木、下野と陸奥の国境の関があった白河関跡を境内とし仙台藩主伊達政宗が奉納したと伝わる社殿の白河神社など情緒のある自然環境を活かした公園でした。カタクリの群生が花開くときに再訪してみたい。

最後にコロナ禍の中で挙行いただきました行田市民大学、お世話になりました(株)大堰観光バス様、白河市そして行田市等関係各所の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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