NPO法人市民大学活動センター向けセミナー「シニアのための健康セミナー」
NPO法人市民大学活動センターの会員向けセミナー「シニアのための健康セミナー」が、9月29日の午後1時よりに忍・行田公民館で開かれました。参加者は、約20名でした。
最初は主催者の中島さんの挨拶
つづいて 今村理事長の挨拶
講師は、株式会社エフピーキューブの長谷川孝一様です。FPキューブ社は、保険代理店事業を中心としたファイナンシャル・プランニングと生命保険の販売、関連するセミナーの実施、キャッシュフローなどを含めたライフプランのコンサルタント業務などを実施しています。また、これとは別に日本リンクワーカー協会に所属していて認知症の人の生活サポートについて考えているということです。講師の長谷川孝一様は行田市民大学の卒業生(6期生)です。
講師の長谷川孝一様
セミナーの最初は、認知症のリンクワーカー制度をもっているスコットランドの状況説明でした。
スコットランドでは、認知症と診断された後12か月の間、選任されたリンクワーカーが認知症の人とその家族を支えるということです。
認知症には、中核症状と家族や外部の人に影響を大きく与える周辺症状がある。その種類はアルツハイマー型認知症(67.7%)、脳血管性認知症(19.5%)、レビー小体型認知症などがある。
アルツハイマー型認知症は有害アミロイドβが脳の表面に、10年から20年かかってに蓄積し脳組織を破壊する。すでにほとんどの人に有害アミロイドβが脳に溜まっている。
MCI(軽度認知症障害)にならない、またはMCIの進行を遅らせるための予防が重要です。
認知症の治療には、薬物療法と非薬物療法がある。薬物で承認されている薬は4種類しかない。これらの薬は対処療法です。
アミロイドβの除去に直接作用する夢の薬がアメリカで承認されたが、非常に高価(年間600万円)、しかも、初期でないと効果がない。
よって、認知症に備えると同時に、認知症にならない方法を考えなければならない。
認知症に備えるためには、資産の管理や相続に備えるなど、健康なうちに管理することが重要です。
突然、なくなってしまうと、通帳や印鑑の置き場所などわからなくなるので、管理することが重要、家族に説明しなくとも、自分だけでも整理しておくことが重要です。
遺言書も書いて置くことが良いです。いつでも直すことができます。
MCIを予防改善する方法は、生活習慣病の予防方法と共通です。運動では有酸素運動が効果があります。また、知的刺激、セミナーに参加のような社会脳を働かせることも重要です。
予防法は「無理なく楽しく」が重要です。続けられるもの、楽しいものが重要です。
食事や日常の生活にも注意が必要です。会話をしながらの散歩も重要です。入浴では、無重力状態になることが重要です。シャワーではだめです。赤ワインを飲むことも良いです。甘ワインのポリフェノールには、抗酸化作用の劇的な効果があります。がぶ飲みは体に悪いです。ノンアルコールワインも体に良いです。魚と野菜も良いです。
牛乳の摂取量が、アルツハイマー性認知症の予防に重要です。
本日は、どうもありがとうございました。最後の写真は、母(2014年に認知症になった)との写真です。
皆様も認知症には、お気をつけください。
セミナー風景
短い時間のセミナーでしたが、認知症について体系的に学習することができました。
この後、我々は認知症危険ゾーンに入ります。認知症に効果的な生活習慣を身に着けて、楽しい時間をお過ごしください。