15期1年生グループ研究発表会開催
15期1年生のグループ研究発表会が令和7年2月27日、ものつくり大学本部棟3階講堂で開催されました。
最高の研究発表会でした。研究の内容は勿論のこと、発表スタンスも過去一すばらしかったです。
本日は、行田ケーブルテレビが2台のカメラで発表を録画してくれました。
令和7年3月3日(月)18:00~3月7日(金)12:00のニュース「浮き城かわら版」で取り上げます。
“チャンネル行田”「番組」では3月末か4月初旬に放送予定です。
発表会開始前は、MCの運営委員も発表者もやや緊張気味?ですが、いつものように、市民大学基本理念の唱和で発表会は開始の運びとなりました。
テーマと研究発表
1 環境グループ クビアカツヤカミキリに関する調査 環境グループ発表へ
2 歴史・文化グループ 魅力的な行田の歴史と文化 歴史・文化グループ発表へ
3 福祉・研究グループ 豊かに楽しく過ごすための健康づくり 福祉・健康グループ発表へ
4 産業・経済グループ 行田市の観光振興について 福祉・健康グループ発表へ
1 環境グループ クビアカツヤカミキリに関する調査
クビアカツヤカミキリが地域の自然を破壊し、桜の枯れ死を増加させている。被害対策についての現状の取り組みを調査し、被害を少なくする方法を検討する。
発表内容(32枚のスライド)
クビアカの特徴04
クビアカからサクラを守る 06
埼玉県内での被害の状況(クビアカツヤカミキリ発見大調査2023結果発表)07
行田市内各所の状況(クビアカツヤカミキリ対策協議会他)08
行田市クビアカツヤカミキリ対策協議会13
行田市の取組み(駆除奨励品交付、対策事業補助金)14~16
熊谷市、足利市の取組紹介と比較17~22
埼玉県環境科学国際センター訪問22
勉強会と薬剤散布による効果の実証実験23,24,25
栗原弁天堂様訪問26
専門家からのアドバイスを聴く27
東松山市 クビアカツヤカミキリを知ろうに参加28
環境グループ活動のまとめ32
2 歴史・文化グループ 魅力的な行田の歴史と文化 -いちおしの忍城-
多くのメンバーの研究テーマの根底に共通するところは、行田の魅力を再認識し、行田の『押し活』することであった。そこで、テーマを絞り込むのではなく、様々なテーマから『押し活』できる行田の歴史・文化を選択し、それぞれ調査・研究して、最後に行田の魅力として一つの研究に纏めることにした。
忍城の変遷を以下の四期に分けて調べ、さらに忍城の現状を体験した。
第Ⅰ期 誕生から天正18(1590)年の成田氏退城までの忍城 P4~5
第Ⅱ期 天正18(1590)年松平家忠忍城入城から元禄大改修以前の忍城 P6~10
第Ⅲ期 元禄大改修(1701~2年)から文政6(1823)年松平忠堯入城前の忍城 p11~17
第Ⅳ期 文政6(1823)年松平忠堯入城から明治6(1873)年廃城までの忍城 p18~25
城跡を巡る・・・忍城の現状を体感する・・・
4.研究活動のまとめ
【S.O.さん】忍城は、築城から廃城までに約400年の時が流れたが、一度も落城することはなかった。これは、各時代の領主達が、藩や一族及び領民の安泰を願って常に的確な判断をして来たことにほかならない。因みに、忍城草創期の成田氏と最晩期の松平家は、双方共に下総守を名乗っている。時空を超えた不思議な縁を感ずる忍城ではある。
【M.K.さん】私が郷土の歴史や文化について学習したのは、人生初めての経験でした。行田市は、古代から近代まで多くの歴史や文化が息づいている魅力ある街だと知りました。研究熱心なメンバーにも恵まれて、満足のいく研究が出来たとおもいます。
【Y.K.さん】築城されてから明治維新になるまで、一度も落城しなかった忍城。戦で負け落城するという城が数多くあった歴史の中で、関東のこの小さな城がしぶとく生き残ったということは驚きであった。明治維新の開城の時に、城の門やその他売却できるものはすべて売られたという事実は今となっては残念に感じられた。
【T.S.さん】もともと城に興味があり全国の城、特に山城巡りをしていた。忍城は地元でありいつでも巡れると思い、いつも中途半端な巡り方・調べ方で終わっていた。この度忍城が研究テーマとなり、忍城の歴史や城郭の変遷を文献に基づき調べ、その城跡を巡り、やっとやり残したことができた清々しさを感じる。また、グループ活動を通して仲間ができ地域との接点が増えたことが今後の人生に彩を与えてくれると楽しみにしている。改めてグループメンバーに感謝します。
【K.S.さん】行田市の観光に貢献したいという思いから「行田の歴史を知りたい」を研究できるグループに参加。古墳、足袋以外に本グループ研究にて忍城に関する歴史の資料作成をしながらスキルアップ中。この研究発表資料を教科書として、行田の歴史を含めた観光案内活動のために「街歩きツアー(企画・運営、ガイド活動)」 を実施して全国へ行田市のことを発信していきたいと強く感じてきている。
【M.A.さん】忍城の歴史・文化を三班に分かれて調べることから始めた。忍城に関しての資料を探し求め、図書館、古本屋、友達から借りた。石田三成の水攻め、何故“浮き城”と呼ばれたか?忍城に携わった城主達について調べる。ここでも歴史の重みを感じる。グループの皆と一日を利用して、博物館から市内53基あるという史跡を“忍城今昔地図”頼りに散策。一基一基史跡の裏に刻まれた解読文を、メモしながら進んだ。本で見て知っていたので実際見て学ぶことができ嬉しかった。成田氏始め、忍城主達の知恵、心情なども多少であるが、知ることができたと思う。見て聞いて、魅力ある忍城の足跡、かつての面影を想像できた。
【J.N.さん】城下絵図を読み解きながら、忍城の変遷を調べる過程で、城下絵図の世界を思い浮かべながら、楽しく研究活動ができました。また、「忍城今昔地図」を手に取り、妄想を働かせながら城跡を巡るうちに、タイムスリップしたような気持ちになり、忍城のスケールの大きさに感銘を受けました。
【H.N.さん】少年の頃、信長や秀吉は英雄だった..が、大人になると資質やノウハウで評価していた。グループ研究で家康や吉宗を調べ嫌いになった。老いると弱者がやたら目につく。だから、早雲や高虎を調べるのは止しにした。
3 福祉・健康グループ 豊かに楽しく過ごせるための健康作りについて
高齢者人口加の中、施設に頼らず健康に過ごせる期間を延ばすためには、どのような対策が必要かを深堀する。
フレイル度チェックアンケート
東京大学高齢社会総合研究機構「フレイル予防ハンドブック」からの「イレブンチェック」を活用して、同年代の方々がどの程度の“フレイル度”であるかアンケート形式により知人友人等に協力を依頼することにした。
アンケート協力者:30代から80代の男性62名、女性70名の合計132名
回答欄の〇の数がA:0~2個 正常、B:3~4個 フレイルの可能性がある、C:5個以上:フレイルのリスク高い
フレイルのリスクが高い“C“が33%を占めプレフレイルの可能性がある“B”を含めると74%となった。
フレイル対策
栄養 (さあにぎやかにいただく)
運動 (ロコモチェック)
社会参加 (やすらぎの里への聞き取り調査)
口腔ケア (楽らく長生き講座の紹介)
まとめ
4 産業・経済グループ 行田市の観光振興について
産業として行田市の観光客をとらえ、経済効果を中心に振興策を検討して、より具体的な提案を行う。
活動記録
1. 旅行代理店ヒアリング
足袋を履いて街歩き
さきたま火祭り外国人体験ツアー
着物で楽しむ唱和レトロ
2. 行田市商工観光課訪問
2.1. 行田市観光振興策
行田市観光振興策を確認した。
2.2. おもてなし観光局
花手水、さきたまテラスなど
2.3. 質疑応答
彩々亭の買取確認
インバウンドは年3000人程度、映画、ロケの経済鋼は少ない。
3.&5.彩々亭跡の件について文化財保護課を訪問
利用計画は未定であり、今なら提言が役立つ可能性があると判断し、活用に関する提言書を提出。
4. 古代蓮アンケート 100組に聞きました。
6. 桐生市、足利市を研究視察
7.&8. グループ活動を通して感じて分かった事と問題解決のための提案
最後に
講評 今村理事長
「素晴らしい研究に驚いた。」と感想を述べられ、「武蔵水路の桜の木を守ろう」、「水辺のビオトープ」などの理事長自らの活動についても言及され、一年間の研究成果を讃えた。
行田市民大学のグループ研究は他の生涯学習機関にはないすばらしい課題であり、今後の発展を祈念して、報告を終えます。