13期生(1学年)第6回講座 特別史跡埼玉古墳群について
6月30日に13期生(1学年)の第6回講座 『特別史跡埼玉古墳群について』が埼玉県立さきたま史跡の博物館の2階講堂において、史跡整備担当 学芸員 宮原正樹さんにより、実施されました。
最初に、埼玉古墳群の地理的環境及び歴史的環境について説明があり、5世紀後半から7世紀中頃までにつくられた9基の古墳が群集いているとの説明がありました。
そして
埼玉古墳群に点在する、それぞれの古墳ついての特徴が説明されました。
1:稲荷山古墳:埼玉古墳群で最も有名で、国宝にもなっている金錯銘鉄剣が発掘された古墳です。この古墳は昭和10年頃、土取りの為善法部が破壊され、消滅し、昭和43年に『さきたま風土記の丘』整備事業に係る航空写真を参考に、復元されたとのことです。
2:丸墓山古墳:日本で最大級の円墳で、歴史的には、映画「のぼうの城」の中で、忍城水攻めを実施した時の、石田三成の本陣が古墳の頂上にあったことで、有名です。また、水攻めに使用したと思われる、堤が石田堤として残っております。
3:二子山古墳:昭和42年、埼玉古墳群の中で最初に発掘調査が実施された古墳で、レーダー探査の結果、横穴式石室の可能性が確認されている。昭和13年に史跡指定され、復元整備は平成24―26年に実施された。
4:瓦塚古墳:多種多様な形象埴輪が出土した。
5:奥の山古墳は奥の山外堀と鉄砲山外堀との関係が説明された
6:愛宕山古墳は令和3年度の調査の様子が説明されました。
7:将軍山古墳:平成3-7年に保存整備事業に伴い発掘調査を実施。後円部横穴式石室の調査が実施された。朝鮮半島系の遺物が多く発掘されたとのことです。
8:鉄砲山古墳:かつて「御風呂山」と呼ばれていたが、忍藩の砲術訓練所として使用されていたことから、鉄砲山古墳と名称が変わったようです。
9:中の山古墳:大里郡寄居町末野窯跡第5支郡で焼成された埴輪壺が発見された。
それぞれの古墳の特徴をわかりやすく説明されました。
休憩後、1階の史跡博物館を見学しました。
博物館のメインは、やはり、国宝の「金錯銘鉄剣」の本物がみられることです。
また、発掘された、埴輪や生活用品等が多く展示されており、約30分、古代の雰囲気に触れたような気がしました。
大変貴重な時間を過ごすことができました。