2年生グループ研究発表会の開催

2月27日(木)の午前中に2年生のグループ研究発表会が開かれました。

昨年の6月に各グループの研究テーマが決定され、7か月間の研究がおこなわれました。研究のために、研究対象の場所の訪問とインタビュー、アンケートの実施、資料やインターネットの調査などグループによる大変な努力の成果の発表です。この間に新しい知識を身に着けたり、グループの人たちと親しくなったり、また、研究対象の関連の人たちとの交流などを通じて、素晴らしい時間を過ごすことができました。このグループは、今後も活動できますので、卒業後の生活で大きな力となるものと思います。

各グループとも1年間のグループ研究の成果の発表とあって緊張した場面が見られましたが、2年生ということで、昨年の1年生のときの経験もあり、幾分リラックスしたところも見られました。ここでは発表の概要につてのみお知らせします。

発表会のプログラム

総合司会の平岡生治さん

今村行田市民大学理事長挨拶

 

「福祉・健康グループ」 

福祉・健康グループでは、「認知症予防と日常生活」というテーマで研究を行いました。

発表の福田又造さん

認知症の分類では、アルツハイマー型が55%と最も多く、脳の記憶力が低下することで、これまで出来ていたことが出来なくなり、この現象を認知症という。

アルツハイマー型では、脳に溜まる異常タンパクにより神経細胞が壊れる。これにより海馬の周辺から徐々に機能が働かなくなり、人の態度が変わってしまいます。

認知症の予防には、「コミュニケーション、知的、摂食、筋力」のトレーニングがあります。

コミュニケーション・トレーニングの方法

 

「産業経済グループ」

産業経済グループでは、「観光資源を活用し経済拡大が伴うまちづくりへの提言 Ver.2」というテーマで発表が行われました。提言の内容は、二つでした。

提言1 菊を生かしたまちづくり

提言1発表者の長妻義孝さん

市の花である菊を市民・観光客に知ってもらう。秩父高原牧場などを見学して花の集客効果を知って提案。旧忍川(さきたま調節池)沿いにヒメアワダレソウを植える。また、古代蓮の里の「見晴らしの丘の斜面に菊(クッションマム)を植える。集客のためのイベントを行なう。「忍城おもてなし甲冑隊」とコラボして集客効果を高める。などの提案がありました。

提言2 忍城おもてなし甲冑隊のこれから

提言2発表の安田明宏さん

忍城おもてなし甲冑隊は10年間実施しているが、縮小傾向にある。行田の観光資源にするために、次の点を提案する。

①自主財源の確保(講演会組織の設立、グッズの販売、飲食、演舞等を行う活動拠点を設置
②全国知名度のある「甲斐姫」を中心とする宣伝活動の重視

 

「行田市を調べるグループ」

発表者の根岸敏夫さん

行田市を調べるグループは「出したごみはどうなるの?」というテーマで研究を行い、行田の小針グリーンセンター、寄居の埼玉県環境整備センター、熊谷の太平洋セメント熊谷工場の3か所の訪問調査を行いました。

小針グリーンセンター  「燃やせるごみ」7台の収集車で市内から一日に130とトンを回収し焼却処理している。ダイオキシンを出さないように850から900度で焼却している。焼却灰は、太平洋セメント熊谷工場で資源化する。

粗大ごみ処理場  3台の収集車で回収し、粉砕後、選別機で「燃やせるごみ」「燃やせないごみ」「鉄アルミ」「軽量プラスチック」等に選別、「燃やせるごみ」は小針グリーンセンターへ、「燃やせないごみ」と「軽量プラスチック」は寄居町の埼玉県環境整備センター埋め立て処分、「鉄アルミ」はリサイクル共同組合で資源化する。

埼玉県環境整備センター  ごみ焼却灰、し尿処理焼却灰、不燃物および産業廃棄物の埋め立て処分をしている。

行田市のごみ収集

 

「環境グループ」

発表者の坂田 宏さん

環境グループでは、「利根川の治水を学ぶ」というタイトルで学習を行った。観察ツアーについての説明と台風19号と治水施設の効果などの説明がありました。

利根川関連視察ツアー  利根川関連施設の見学を目的に渡良瀬遊水地、関宿城博物館などの見学を行った。関宿は、利根川と江戸川の分岐点で利根川水運の中継地として栄えた。よって水関係の展示物が多い。関宿城の天守閣から近くの利根川の全景を眺めることができます。

台風19号の増水

さらに、利根川上流の水関連施設の見学を行いました。

さらに、国交省の資料に基づき台風19号の説明を行いました。

 

「歴史・文化Aグループ」

発表者の神尾正剛さん

歴史・文化Aグループでは、「市内循環バスの現状」というタイトルで研究を行いました。

研究方法として、次の二つの仮設を立てました。

仮設1 循環バスの運行状況が周知されていないのではないか
仮設2 現行の循環バスの運用が住民ニーズと合致していないのではないか

これを検証するために、市役所の訪問インタビュー、バスの乗車と利用状況の実態調査、市民大学2年生への周知や活用意向の調査を行いました。

市役所の訪問インタビューおよびバスの乗車と利用状況の実態調査に対するグループの感想は次の通りでした。

●観光拠点循環コースを除き乗車人数が少ない。
●3種類の運行コースは1周時間が1時間を超え長すぎる。
●大型スーパーの前に停留所がない。
●乗り継ぎに20-30分待たされる。
●裏道など使い市内の隅々まで運行されている。

考察
仮設1について
●コースや料金について知らない人が多く周知度が低く料金の安さというセールスポイントが生かされていない。

仮設2について
●目的地まで遠回りになったり、便数が少なかったり使い勝手が悪い。

まとめ  仮設の二つの部分に問題があると考えられるが、本研究ではアンケート調査のサンプル数が少なく、広く市民を対象としたものでないことから、この調査を持って一般化することはできないと考える。

 

「歴史・文化Cグループ」

発表者の野本秀夫さん

歴史・文化Cグループでは「行田酒文化の歴史」というタイトルで日本酒の起源と行田のお酒の研究を行った。

酒の起源は「口噛み酒」と呼ばれ、加熱した米を口の中で良く噛んで、唾液に含まれる酵素を使って発酵させたという。古事記にも記載されているという。

 

行田のお酒

株式会社山星金星  近江日野商人の鈴木忠右衛門家。現在は廃業して、関係資料が行田市郷土博物館に保存されている。

横田酒造株式会社  近江の国蒲生郡阿部居村出身。創業者は横田庄右衛門。現在も有限会社小川源右衛門家商店(長野ロータリー近く)として営業している。代表酒名は、日本橋です。

川端酒造株式会社  創業者の川端七右衛門(越後国柿崎の大地主)佐間村で農地を買い求めて酒屋をはじめる。2代目が忍川の側とう意味で「川端酒造」の店名を使う。代表酒名は桝川です。

最後に、グループ全員による乾杯が行われました。

各グループの皆様たいへんご苦労さまでした。研究に向けられた努力と熱意が感じられました。

このグループは、卒業後も活動できますので、それぞれのグループの目的に合わせて研究やグループ活動や旅行などで、出来るだけ長くお楽しみください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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